勝手に遺産分割を進められてしまった場合の対処法

自分の知らないうちに他の相続人たちが勝手に遺産分割協議書を作成していた、同意していないのに遺産分割協議書に勝手に押印されていた、相続人の一人が勝手に被相続人の銀行口座からお金を引き出していたなど、勝手に遺産分割を進められてしまった場合、どうすればよいでしょうか。

遺産分割協議書が勝手に作られてしまった場合

遺産分割をするためには相続人全員の同意が必要ですので、全員の同意なく行われた手続きは無効になります。

そのため、勝手に遺産分割を進められた場合は、やり直しや被った損害を取り戻すことができます。

例えば、一部の相続人を除外して勝手に遺産分割協議書が作成され、それに従った遺産分割が行われた場合、その遺産分割協議は無効となります。その場合、無効を主張する相続人は、他の相続人に再度の分割協議を申し入れ、再分割協議を行います。

話し合いで解決できない場合は、調停や審判の申し立てをすることになります。ただし、当初の分割協議が無効であるか否かに争いがある場合は、再分割の前提として、または、再分割の手続きと並行して、遺産分割協議不存在確認訴訟や遺産分割協議無効確認訴訟を提起する必要があります。

遺産分割協議が成立する前に預金が勝手に引き出されてしまった場合

また、遺産分割の合意ができていない段階で、相続人の一人が勝手に被相続人の銀行口座から預貯金を引き出していた場合、自己の相続分に該当する金額については返還を求めることが可能です。

まずは対象の銀行から取引履歴を取り寄せ、勝手に引き出された時期や金額を確認しましょう。

そして、勝手に引き出した相続人との間で話し合いをし、返金を求めましょう。

遺産分割において、勝手に引き出した金額を差し引いて合意することでも、公平な遺産分割をすることができます。

話し合いで解決しない場合は、法的続きを取る必要があります。

令和元年7月1日以降に相続が発生し、相続発生後の使い込みが問題になっている場合は、家庭裁判所へ遺産分割調停を申し立てたうえで、調停手続の中で預金を引き出した相続人以外の相続人全員が合意できれば、遺産分割の問題として話合いにより解決することができます。

ただし、令和元年7月1日以降に発生した相続であっても、被相続人が亡くなる前の使い込みが問題になっている場合は、地方裁判所に不当利得返還訴訟を提起する必要があります。

なお、不当利得返還請求には時効があります。

遺産の使い込みがあったことを知ったときから5年、または発覚の有無にかかわらず遺産の使い込みがあったときから10年のいずれか早いほうが時効となりますので注意しましょう。

おかしいと思ったらすぐに相談・行動を

以上のとおり、預金が使い込まれたケースの場合のように、取り戻すための手続きに時効がある場合もあります。

また、相続に関係するその他の取戻し手続き、例えば、自己の持分を超えて相続権を主張する共同相続人に対し、相続回復請求権を行使する場合も、相続権を侵害されたことを知った時から5年、または被相続人が亡くなってから20年で時効になります。

また、遺産分割協議の無効・不存在の確認請求については時効はありませんが、あまりに時間が経ってしまいますと客観的な証拠が残っていなかったり、当時の状況がわかる証人がいない、記憶が曖昧になっているなどの事情で証明ができず手続きが取れないということもあります。

加えて、令和3年の民法改正により、相続発生から10年以内に遺産分割の手続を完了していないと、特別受益寄与分といった具体的相続分を修正・是正する主張が制限される事になりましたので、法定相続分と異なる相続分の主張を行いたい場合にはそれができなくなります。

勝手に遺産分割を進められている可能性がある場合は、すぐに弁護士に相談しましょう。

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