お問い合わせ アクセス 資料ダウンロード

コラム

遺留分とは?遺産分割との違いと、話し合いがこじれやすいポイント

相続の話し合いで「遺留分」という言葉を聞くと、次のように戸惑う方が少なくありません。

  • 遺留分って、遺産分割と同じ話?
  • 遺言がある場合でも、取り分を主張できるの?
  • 生前贈与があったら、どのように考えるの?
  • そもそも自分に遺留分があるのか分からない

遺留分は、遺言や生前贈与などにより相続の取り分が偏った場合に、一定の相続人に「最低限の取り分」を保障するものです。
ただし、遺留分の問題は、遺産分割協議とは別の枠組みで検討されることもあり、混同すると話し合いが止まりやすくなります。

このページでは、遺留分の基本、遺産分割との違い、遺留分侵害額請求の一般的な流れ、話し合いを前に進めるための整理ポイントをまとめます。
※具体的な該当や見通しは個別事情により異なります。

>>弁護士費用はこちら

遺留分とは(概要)

遺留分は、一定の相続人に認められる「最低限の取り分」に関する制度です。
相続人全員で遺産を分ける「遺産分割」とは異なり、遺言や生前贈与などで相続人間で取り分が大きく偏った場合に、取り分が少なくなった相続人が他の相続人に金銭の支払いを求める(請求を検討する)場面で問題になりやすいのが特徴です。

遺留分が問題になりやすい典型例

  • 遺言で「全財産を特定の人に相続させる」とされている
  • 特定の相続人に多額の生前贈与が行われていた
  • 事業承継等で特定の相続人に資産を集中させている
  • いわゆる後継者に財産を寄せる設計になっている

こうした場合、「遺言だから従うしかないのか」「不公平ではないか」と感じることがありますが、遺留分の有無や範囲は相続人の範囲や相続財産の内容で異なります。

遺産分割との違い(混同しやすいポイント)

遺産分割:相続人全員で“遺産をどう分けるか”を決める

遺産分割協議は、遺産(相続財産)を相続人全員でどのように分けるかについて合意を形成する手続きです。相続人全員の合意が原則で、協議書を作って名義変更等に進みます。

遺留分:遺言・贈与で偏りがある場合に“金銭請求”として検討されることが多い

遺留分は、遺言や贈与により一部の相続人の取り分が侵害された場合に、他の相続人に侵害額に相当する金銭の支払いを求める場面で検討されます。
このため、「遺産分割で取り分を増やす話」とは異なり、別の流れで進むことがあります。

何が起きやすいか:論点が混ざると話し合いが止まる

遺産分割の話し合いの中で、「遺留分もあるからこう分けろ」と主張しても、相手が同じ枠組みで理解していないと、議論が混乱しやすいです。
まずは、遺言の有無、生前贈与の有無、財産構成を確認し、「遺産分割で整理する話」と「遺留分として整理する話」を切り分けることが、協議を進めるうえで重要になります。

>>弁護士費用はこちら

遺留分があるのは誰?(一般論)

遺留分が認められる相続人は法律で規定されており、すべての相続人に当然に認められるわけではありません。
そのため、遺留分の話を始める前に、まずは相続人の範囲を確定し(戸籍で確認)、遺言の内容を確認する必要があります。

遺留分侵害額請求の流れ(一般論)

遺留分の請求は、一般的には次のような流れで検討します。

  1. 遺言・生前贈与の内容、財産の範囲を確認する
  2. 遺留分が問題になるか(相続人関係・侵害の有無)を検討する
  3. 金額の見積りをする(不動産評価や贈与の把握が必要になる場合がある)
  4. 相手方に請求の意思を伝え、交渉する
  5. 交渉で折り合わない場合、法的手続を検討する

どの段階でどのような資料が必要になるかは、争点(不動産評価、贈与の有無、相続財産の範囲等)によって異なります。

生前贈与・特別受益との関係(整理のポイント)

遺留分が問題になる場面では、生前贈与が争点になることがあります。
ここで混同しやすいのが「特別受益」です。特別受益は遺産分割の中で調整を図る考え方として整理されるのに対し、遺留分は遺言・贈与による偏りを是正する金銭請求として整理されることが多い、という違いがあります。

もっとも、実際には同じ「生前贈与」が、遺産分割・遺留分の双方で関係する可能性があり、どの枠組みで整理するかが重要になります。
この場合も、まずは資料(贈与の時期・金額・趣旨が分かるもの)を確認し、論点を切り分けて検討することが大切です。

不動産がある場合:評価が争点になりやすい

遺留分の金額を検討するには、遺産の評価が前提になることがあり、相続財産の中に不動産があるとその評価額で意見が対立しやすい傾向があります。
評価をどうするかは事案によって異なりますが、査定や資料収集などの評価を示す根拠資料を揃えることが重要です。

>>弁護士費用はこちら

話し合いが進まないときの整理のしかた

遺留分の話題は、不公平感と直結しやすいため、感情的な応酬になりやすい側面があります。協議を止めないためには、次の順序で整理すると進めやすい場合があります。

  1. 遺言の有無と内容を確認する
  2. 相続人の範囲を確定する(戸籍)
  3. 相続財産の内容と範囲を把握する(預貯金・不動産・贈与の可能性)
  4. 遺留分として検討する部分を切り分ける
  5. 交渉での落とし所を探る(合意できる範囲を確認する)

「何をどの枠組みで整理するのか」を明確にするだけでも、話し合いが前に進む場合があります。

まとめ:遺留分は“遺産分割と別枠”になることがあり、切り分けが重要

遺留分は、遺言や生前贈与で相続人間の取り分が偏った場合に問題になりやすい制度で、遺産分割協議とは別の枠組みで進むことがあります。
遺言の確認、相続人の確定、財産評価の整理など、前提整理をしたうえで検討することが重要です。

当事務所では、相続に関するご相談は初回60分まで無料で承っています。遺留分が問題となるかどうかの整理や、必要資料の確認の段階からご相談いただけます(具体的な見通しは個別事情により異なります)。

よくあるご質問(FAQ)

Q. 遺留分を請求できるのは誰ですか?

遺留分を請求できるのは一定の相続人(配偶者、子、直系尊属など)で、兄弟姉妹には遺留分が認められません。具体的な判断は家族関係により異なります。

Q. 遺留分の請求には期限(期間)がありますか?

遺留分侵害額請求には、権利を知った時からの期間制限などが問題になることがあります。起算点の整理が難しい場合もあるため、早めに状況確認をすることが望ましいです。

Q. 遺言で全財産を特定の人に渡すと書かれていても請求できますか?

遺言の内容によって遺留分が侵害されている場合、遺留分侵害額請求を検討する余地があります。具体的にどこまで請求できるかは財産内容等で異なります。

Q. 生前贈与が多いと遺留分に影響しますか?

生前贈与が遺留分算定の基礎に含まれるかどうかが問題になることがあります。贈与の時期や性質などで扱いが変わる可能性があるため、資料をもとに整理することが重要です。

(ミニCTA)
遺言や生前贈与が関わる相続では、期限や対象財産の整理が重要になりやすいため、早めの状況確認から一緒に進められます。

(共通CTA)
相続に関するご相談は初回60分まで無料です。遺言・生前贈与が絡む相続の整理もご相談ください(具体的な見通しは個別事情により異なります)。

>>弁護士費用はこちら

おすすめ遺産分割関連記事

遺産分割協議とは?成立の条件と「全員合意」が必要な理由

法定相続分とは?遺産分割の話し合いで基準になりやすい考え方

遺留分とは?遺産分割との違いと、話し合いがこじれやすいポイント

遺産分割の進め方|準備→協議→遺産分割協議書→名義変更の流れ

相続財産の調査方法|預貯金・不動産・負債の確認

戸籍収集で相続人を確定する方法|相続関係説明図の作り方

相続人と連絡が取れないときの遺産分割の進め方

不動産がある相続の遺産分割|代償分割・換価分割・共有の注意点

生前贈与が不公平に感じるとき|特別受益・寄与分の基本

相続の費用の目安|弁護士費用・実費・登記や税務の費用が生じる場面

相続・遺産分割の話し合いが上手く行かない|進まない原因と進め方

関連記事

RETURN TOP

初回相談60分無料

営業時間:平日9:00~20:00

03-5224-3801