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コラム

不動産がある相続の遺留分|評価と支払い方法の考え方

要点

  • 不動産がある相続では、遺留分の「金額」だけでなく評価支払い方法が争点になりやすい傾向があります(民法第1043条、民法第1046条)。
  • 遺留分侵害額請求は、原則として侵害額に相当する金銭の支払を求めるため、分割払い・代償金・売却など現実的な着地点を設計することが重要です(民法第1046条)。
  • 請求期限の問題がある場合、評価が確定するのを待たずに、状況に応じて意思表示の記録化を検討する必要があります(民法第1048条)。

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はじめに:不動産が絡むと「分け方」より「どう支払うか」が難しくなる

遺留分の相談では、主たる遺産が不動産というケースが少なくありません。
不動産は高額になりやすい一方、預金のように簡単に分割できず、また評価方法も複数あるため、話し合いが長期化しやすい傾向があります。

このページでは、不動産がある相続で遺留分を検討する際の、一般的な論点(評価・支払い方法・交渉の進め方)を整理します。

不動産がある相続で遺留分が難しくなる理由

不動産は評価で金額が変わる

遺留分額や侵害額を検討する前提として、基礎財産を算定します(民法第1043条、第1044条)。
不動産はその中で大きな割合を占めることが多く、評価方法で試算が変わり得ます。

「遺留分=金銭請求」が支払い設計の問題を生む

遺留分侵害額請求は、侵害額に相当する金銭の支払いを求めることが原則です(民法第1046条)。
しかし主たる遺産が不動産である場合の相続では、相手方がすぐに現金化できないことも多く、支払方法の合意が重要になります。

不動産評価の考え方

まず大切なのは「前提を揃える」こと

評価方法(相続税評価、時価、鑑定等)は目的により位置づけが異なります。
遺留分の交渉では、「どの評価を前提に協議するか」について認識を一致させないまま進めると、合意が難しくなることがあります。

評価をめぐる争点の例

  • 路線価等をベースにするのか、実勢価格(時価)を重視するのか
  • 共有持分・借地・底地、賃貸中など、個別事情をどう考慮するか
  • 売却予定があるか、居住を継続するかで評価の実務的意味合いが変わることがある

※評価の当てはめは個別事情で変わり得るため、ここでは一般論に留めます。

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支払い方法の選択肢

遺留分侵害額請求(民法第1046条)に基づく交渉では、支払い方法の現実性が重要になります。

①代償金で調整する

特定の相続人が不動産を取得(保有)し、その代わりに遺留分侵害額相当の金銭を支払う調整です。
住み続けたい/事業上手放せない不動産がある場合に検討します。

②売却して精算する

不動産を売却して換価し、遺留分の支払い原資を確保する方法です。
ただし、売却までの時間、税金、住居の問題など、別の調整が必要になることがあります。

③分割払いを検討する

一括支払いが難しい場合、分割払い・支払期限の調整を検討することがあります。
「支払う意思はあるが資金繰りが難しい」場面では、合意形成の選択肢になり得ます(個別事情によります)。

交渉で揉めやすいポイント(不動産特有)

  • 居住継続の希望(家を出たくない/売りたくない)
  • 共有回避の希望(共有は避けたいが、代償金が出せない)
  • 評価の前提が揃わない
  • 相手方が「遺言どおりにすべきだから払わない」と主張する
  • 遺言があっても遺留分侵害があれば侵害額請求が問題になります(民法第1042条、民法第1046条)

期限との関係:評価を確定させる前に優先すべきこと

不動産評価の確定に時間がかかると、期限対応が後回しになりがちです。
遺留分侵害額請求の期間制限が問題になる場合(民法第1048条)、状況に応じて

  • 経緯の整理(相続の開始等をいつ知ったか)
  • 意思表示の記録化(内容証明等)
    を先に進めることを検討する必要があります。

弁護士・他士業等の連携が有効な場面

不動産が絡む遺留分では、法律(民法第1043条、第1046条等)だけでなく、評価・税務・登記の論点も問題になります。
必要に応じて、税理士(税務・評価)や司法書士(登記)等との連携を含めて整理することが有効な場合があります。

不動産が絡む遺留分を整理したい方へ(初回相談無料)

不動産がある相続では、評価と支払い方法の設計次第で、話し合いの進み方が変わることがあります。
当事務所では相続(遺留分を含む)のご相談を初回60分無料でお受けしています。

  • 全国対応/来所・オンライン相談可(要本人確認)
  • 東京駅徒歩約5分
  • 電話受付:平日9:00~20:00(夕方以降相談可・予約制)

 

よくある質問(不動産)

Q.不動産を売らずに遺留分を受け取ることはできますか?

事案によりますが、代償金や分割払い等を検討することがあります。支払い原資・評価前提・当事者の希望を踏まえた整理が必要です。

Q.評価の前提が合わず話が進みません。

評価方法の前提を揃える、資料を増やす、第三者による評価を検討する等、状況に応じた整理が必要になる場合があります。

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