要点
- 遺留分の割合は、相続人の構成によって変わります(遺留分の根拠:民法第1042条)。
- ただし、割合が分かっても、実際の請求額は基礎財産や生前贈与、不動産評価等で変わり得ます(民法第1043条、第1044条、第1046条)。
- まずは相続人を戸籍で確定し、次に計算の前提(財産・贈与)を整理することが重要です。
はじめに:割合は「入口」—金額は前提整理で変わります
遺留分について調べると、「配偶者がいるときは?」「子がいないときは?」と、割合の早見を求める方が多いです。
割合は重要ですが、金額(侵害額)は基礎財産や贈与の扱いで変わり得るため(民法第1043条、第1044条、第1046条)、まずは割合を押さえたうえで、次の計算に進むのが実務的です。
遺留分の割合の前提:誰が遺留分権利者か
遺留分は、一定の相続人に保障されます(民法第1042条)。
一般に、兄弟姉妹には遺留分がありません(民法第1042条)。
まず「相続人が誰か」を戸籍で確定し、遺留分権利者に当たるかを整理します。
遺留分の全体割合
遺留分の全体割合は、相続人の構成により整理されます(民法第1042条)。
実務上は、次の区分で把握することが多いです。
- 直系尊属のみが相続人となる場合:遺留分の全体割合が異なる
- それ以外(配偶者・子などが相続人に含まれる場合):遺留分の全体割合が異なる
※具体的な割合の当てはめは、相続人構成に応じた整理が必要です(本記事では「早見」の趣旨で概要提示に留め、詳細な当てはめは個別事情に応じて確認する前提とします)。
ケース別の考え方
ケースA:配偶者と子が相続人
配偶者・子はいずれも遺留分権利者となり得ます(民法第1042条)。
この場合、まず法定相続分を前提に、各人の遺留分を配分して考えます(個別の家族構成で変動)。
ケースB:子のみが相続人
子は遺留分権利者です(民法第1042条)。子が複数の場合は、人数に応じて各人の持分が変わります。
ケースC:配偶者のみが相続人
配偶者は遺留分権利者です(民法第1042条)。
ただし、遺言や贈与の内容、財産構成で侵害額の見通しは変わり得ます(民法第1046条)。
ケースD:直系尊属のみが相続人(子がいない等)
直系尊属は遺留分権利者となり得ます(民法第1042条)。
この場合は遺留分の全体割合が他ケースと異なるため、相続関係の確定が重要です。
注意点:割合だけでは請求額は決まらない
遺留分の請求額(侵害額)を左右しやすいのは次の要素です。
- 基礎財産(何を計算の土台にするか)(民法第1043条)
- 生前贈与の算入(特別受益など)(民法第1044条)
- 遺留分侵害額請求(侵害額の算定)(民法第1046条)
- 不動産評価(財産評価の前提)
つまり、割合は分かっても、資料が不足している段階では金額が確定しないことがあります。
- 関連記事:遺留分の計算方法(民法第1043条、第1044条、第1046条)
- 関連記事:不動産がある相続の遺留分
期限にも注意:割合確認と並行して進めたい整理
遺留分侵害額請求には期間制限が問題になります(民法第1048条第1項・第2項)。
割合の確認に時間をかける間にも期限が進む可能性があるため、必要に応じて、時系列整理や意思表示の記録化も検討します。
割合は分かったが「金額・進め方」が不安な方へ(初回相談無料)

遺留分の割合は入口で、実際の請求額は基礎財産や贈与、不動産評価等で変わり得ます(民法第1043条、第1044条、第1046条)。
当事務所では相続(遺留分を含む)のご相談を初回60分無料でお受けしています。
全国対応/来所・オンライン相談可(本人確認等)/東京駅徒歩約5分/電話受付:平日9:00~20:00(夕方以降可・予約制)
お問い合わせ:電話/問い合わせフォーム
FAQ(割合)
Q. 兄弟姉妹にも遺留分はありますか?
一般論として、兄弟姉妹には遺留分は認められません(民法第1042条)。
Q. 割合が分かれば、すぐに請求書を作れますか?
事案によります。金額の前提(基礎財産・贈与・評価)が固まらないと、請求額の見通しが立ちにくいことがあります(民法第1043条、第1044条、第1046条)。
遺留分侵害額請求関連記事
遺留分侵害額請求の期限はいつまで?1年・10年と起算点の考え方
遺留分の計算方法をわかりやすく整理|基礎財産と侵害額の考え方
他の相続人への生前贈与(特別受益)が疑われるときの遺留分|確認ポイントと注意点
相手が相続財産を教えてくれないとき|遺留分侵害額請求のための整理方法



