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コラム

遺留分とは?不動産が中心の相続での請求・支払方法と注意点

遺言がある相続でも、「内容に納得できない」「自分の取り分が極端に少ない」と感じることがあります。そうした場面で検討されるのが遺留分(いりゅうぶん)です。もっとも、遺留分は感情的な対立が生じやすく、特に遺産の大部分が不動産の場合は、評価や支払方法が複雑になりやすい傾向があります。

ここでは、遺留分の基本と、不動産中心の相続での注意点を一般論として整理します。

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遺留分の概要(誰が・どれくらい)

遺留分は、一定の相続人に保障された最低限の取り分です。遺言や生前贈与により遺留分を侵害された場合、侵害された側は金銭請求(遺留分侵害額請求)を検討することがあります。

具体的に「誰に」「どれくらい」認められるかは、家族構成などで変わります。まずは相続関係と遺言内容、遺産の全体像を整理することが出発点です。

不動産中心の遺産で揉めやすい理由

不動産が遺産の中心だと、次の2点が争点になりやすくなります。

(1) 評価(いくらとみるか)

遺留分侵害額は、基準となる遺産額に遺留分の割合をかけるといった計算で算出されるため、遺産である不動産の評価額をいくらとみるかが遺留分侵害額の計算にストレートに影響してきます。

(2) 支払方法(現金がない)

遺留分は原則として金銭支払請求となりますが、一方で、実際には支払義務を負う側の手元に現金が十分ないケースがあります。すると「分割払いは可能か」「不動産を売るのか」「住まいはどうするのか」といった現実的な課題が出てきます。

遺留分の計算で確認したい材料

遺留分の検討では、概ね以下の材料を確認します。

  • 遺言書の内容
  • 相続人関係(戸籍)
  • 遺産の内容(不動産・預貯金等)
  • 生前贈与の有無(時期・金額・内容)
  • 不動産の資料(登記、固定資産税資料、賃貸借、担保等)

「どこまでが対象になるか」の判断は事実関係に左右されるため、資料の整理が重要です。

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不動産評価(資料の整え方)

不動産評価には複数の見方があり、どの資料ないし算定方法を用いるかを軸に争いが生じることがあります。典型的には以下のような価格評価が参考とされます。

  • 固定資産税評価額
  • 路線価(相続税評価)
  • 実勢価格(市場での売買水準を意識した価格)
  • 必要に応じて査定・鑑定

相続人間の評価差が大きい場合、交渉の土台として、査定・鑑定等を検討することがあります。ただし、どの手段が適切かは事案によっても異なるため、解決の目的・方向性を踏まえた整理が必要です。
(内部リンク想定:記事④「相続不動産の評価方法」)

関連記事:不動産の相続についての弁護士費用はどう決まる?費用の考え方と確認ポイント

支払方法(現金がない場合の現実的な検討)

遺留分侵害額請求は原則として金銭請求の形で争われますが、他方で、不動産中心の相続では、支払側がすぐに一括で支払えないことがあります。そこで、現実的には次の選択肢も含め検討することになります。

  • 分割払いの調整:支払時期や分割回数、遅延時の扱いなど条件設計が重要
  • 不動産売却(換価):住んでいる人がいる場合は明渡し条件など調整事項が増えます
  • 資金調達:担保や返済計画など実行可能性の検討が必要
  • 遺産分割全体での調整:遺留分の問題として処理するのではなく、相続人全員の合意の下、遺産分割の問題と扱い、遺産分割協議の内容として調整

「どれが最も合理的か」は、対象不動産の性質(実家・収益物件)、担保の有無、相続人の希望などで変わります。

交渉で整理したいポイント(対立を深めないために)

遺留分は、主張がぶつかると関係が悪化しやすい争いです。そのため、次のような「整理」を丁寧に行うことが重要です。

  • 連絡窓口を決め、感情的なやり取りを避ける
  • 不動産評価の根拠(資料)を揃え、議論の土台を統一する
  • 支払方法を「可能な範囲」で現実化する(無理のある条件は再燃しやすい)
  • 居住者がいる場合、生活事情も踏まえて出口(取得・売却等)を検討する

関連記事:不動産の相続についての弁護士費用はどう決まる?費用の考え方と確認ポイント

弁護士に相談するメリット

弁護士に相談することで、以下のような観点も含め、問題解決への見通しを立てていくことが可能です。

  • 遺留分と遺産分割の関係整理(同時並行での着地を含む)
  • 評価資料・主張の整理
  • 相手方との連絡・交渉の窓口一本化による負担軽減
  • 必要に応じて不動産鑑定士等との連携

FAQ

1.遺言があるなら、遺留分は請求できないのですか?

A. 一定の相続人には遺留分が認められ、遺言で取り分が認められていなくても最低限の金銭を請求できる場合があります。具体的には事案ごとの確認・検討が必要です。

2.不動産しかないのに請求されたら、必ず売らなければいけませんか?

A. 売却以外にも分割払いや借入れ等による支払いが可能であるかなどが検討されることがありますが、その実現可能性は事情により異なります。いずれにせよ早めに状況を整理し、取れる手段があるかを検討することが大切です。

弁護士へのご相談(初回無料相談)

不動産が絡む相続における遺留分の問題は「評価」と「支払方法」で行き詰まりやすい分野です。早い段階で資料と争点を整理することで、交渉が進みやすくなる場合もあります。
弁護士法人丸の内ソレイユ法律事務所では初回相談60分まで無料で対応しています。

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