ご依頼者の概要
被相続人:父
相続人:母、兄、弟の3人。なお、母は認知症になっており、成年後見人が就任している。
依頼背景
被相続人に遺産があるが、弟が全て保管している。弟には遺産を保管してほしくない。また、きちんとした遺産分割をしたい。
母が認知症であるため、成年後見人を就けるなどして対応したい。
当事務所の対応
母には、成年後見人を就けた。また、弟が保管していた遺産を母の成年後見人が事実上、預かることとなった。
被相続人が、生前に、同人契約の保険契約を弟契約に変更したことについて、弟の特別受益が認められた。弟からは、依頼者が大学(寮生活)の費用を出してもらったことについて、依頼者の特別受益との主張があったものの、当該主張は、依頼者の特別受益とは認められなかった。
遺産分割については、概ねまとまったものの、弟が、同人が保管していた被相続人の遺産を母の成年後見人に送金した際の手数料の負担を巡って争いとなり、調停は成立しなかった。そこで、調停委員会が、ほぼまとまった遺産分割の内容とともに同手数料を法定相続分と同等の割合で負担する旨の調停に代わる審判を出し、解決した。
ポイント
認知症の母には成年後見人を就ける。依頼者の主張する特別受益についてはきちんと主張し、相手方の主張する特別受益については排斥できた。
ただし、送金手数料という数百円程度の金額で揉めて、調停を成立させられず、調停に代わる審判となった。依頼者としては、自身の意思で送金手数料を負担することは嫌(そもそも、相手方が遺産を保管していたことが問題と思っており、その費用を負担する考えはなかった。)ということだったので、最終的に裁判所の判断ということで受け入れた。


