Columnコラム

兄弟間でよくある相続トラブル

兄弟間でよくある相続トラブルは、次の5つのケースです。

兄弟の1人が両親と同居し、他方が別居のケース

たとえば、両親と同居する長男と、別居の長女がいるようなケースでは、兄弟間で相続トラブルになることがよくあります。

遺産の内容が不明瞭な場合

両親の死後、長男は長女が期待するほどの遺産はないと言う一方で、長女は、長男が両親の遺産を隠していると思い込み、トラブルになることがあります。

これを防ぐためにも、両親は、生前から財産目録を作っておくなどして遺産の内容を明確にしておくとよいでしょう。また、長男も、両親から財産の管理を頼まれた場合には、預かった財産の目録を作り、収支の記録を残しておくなどして、後から長女に不信感を抱かれないよう明朗会計にしておくことが大切です。

兄弟間の寄与度の違い

長男は、日頃から両親の世話をし、財産管理を行っていた一方で、長女は、月に一度は両親を外食に連れ出し、年に一度は海外旅行に連れて行っていたという場合に、両親の死後、どちらが両親に対してどれだけ寄与したかが争いになることもあります。

長男としては、毎日同居する両親の面倒をみる負担は大きく、自分の方が寄与していたと主張するかもしれません。しかし、長女としては、両親のために長男よりもより多くのお金を負担していたとして、自分の方が寄与していたと主張するかもしれません。

このような場合、長男も長女も、自分の方が両親のためにより多くを負担したと考えており、遺産を法定どおり均等に分けることに納得できないことも多いのです。このようなトラブルを防ぐためにも、両親の生前から、兄弟間で自分の寄与度や負担を共有し、相手の状況を理解するよう心がけること大切です。また、両親も、兄弟間でこのような争いが起きないよう、遺言で自分の意思を残すようにしましょう。

目ぼしい遺産が不動産しかないケース

目ぼしい遺産が実家などの不動産しかないケースでも、兄弟間で相続トラブルになることがよくあります。

たとえば、長男は実家に住みたいので実家を相続することを希望した場合に、長女がこれを承諾する条件として、代償金の支払いを求めることがあります。長男にこれを支払うだけの資力があればよいですが、なければ、長女は長男が実家を相続することを承諾せず、実家を売却して金銭で分けようと言って聞かないかもしれません。

このようなトラブルを防ぐためにも、両親は、生前に遺言を残し、誰がどの遺産をどのようにして受け取るのかを決めておくとよいでしょう。両親が生命保険金の受取人を長男にしておくことで、長男が実家を相続する代わりに、保険金で長女に代償金を支払うよう対策しておくことも有効です。

生前贈与や遺言の内容が不公平なケース

長男だけが遺産を取得するような遺言があるケースや、両親の生前、長男ばかりが資金援助を受け、長女は両親から何もしてもらえなかったなどの事情があるケースでも、両親の死後、兄弟間で相続トラブルになることがよくあります。

このようなトラブルを避けるために、両親は、生前贈与や遺言の内容について、事前に兄弟も交えて話し合っておくとよいでしょう。また、仮に遺言で長男に全財産を相続させるとしても、その理由をきちんと説明すると共に、相続開始後、長女から長男に対して遺留分侵害額請求がされた場合に備えて、長女にも遺留分相当の遺産を残したり、遺留分の支払に備えて、長男を生命保険金の受取人にしておくなどの対策をしておくのも有効です。

兄弟の配偶者が口を出すケース

兄弟間で相続トラブルになりやすい場合の1つとして、それぞれの配偶者が口を出してくるケースもあります。たとえば、遺言に基づいて長男だけが遺産を取得した場合に、長女としては何ももらえないことを想定していたとしても、その配偶者がもらうべきだと主張し、長女に遺留分を請求するよう働きかけたり、長男に対して直接交渉を持ちかけてくることもあります。

このようなトラブルを避けるためにも、両親は、遺言の内容について、事前に兄弟も交えて話し合ったり、長女に遺留分相当の遺産を残しておくとよいでしょう。

音信不通の兄弟がいるケース

両親の生前は兄弟仲が良かったとしても、両親という共通の結びつきが失われた結果、相続トラブルに発展しやすいのも、兄弟相続でよくみられる特徴です。

したがって、兄弟仲が良いからと言って安心せず、生前から可能な限り兄弟間で意思疎通を図り、両親も遺言を書いたり相続対策をするなどして準備しておくことが大切です。

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