Q:兄弟姉妹で自分一人だけ相続放棄をすることができますか?

A:自分一人だけ相続放棄をすることができます。

相続放棄をしたい場合の典型は、プラスの財産よりも借金等のマイナスの財産の方が多い場合でしょう。そういった場合、兄弟姉妹が全員揃って相続放棄をすることが多いでしょう。

ただ、相続放棄は、全員揃って、同じ意思でやる必要はありません。

兄弟姉妹の内、ある人は相続放棄をしたいと考え、別の人は相続放棄をしたくないと考えた場合、各人がそれぞれの判断で相続放棄をしたりしなかったりすることが出来ます。

また、放棄するタイミングも一致させる必要はありません。兄弟姉妹の他の人が相続放棄をするかどうか、その意思決定を待つ必要もありません。

兄弟姉妹で話し合ったり、意見を一致させたりして対応した方がスムーズな場合もあるでしょうし、兄弟姉妹が疎遠で、連絡を取り合うことが難しいということもあると思います。

最も注意しなければならないことは、相続放棄は家庭裁判所に申述をする必要があり、また、期間制限もあるということです。しかも、その期間制限の始期(カウントダウンが始まるスタート地点)は、相続人たる兄弟姉妹によって異なることもあります。

他の兄弟姉妹の意向を待っていたら、自分が相続放棄することが出来る期間が過ぎてしまったということにならないよう、十分、ご注意頂ければと思います。

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