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コラム

死後認知とは?認知後の相続権・遺産分割・価額支払請求を弁護士が解説

父親が亡くなった後でも、法律上の親子関係を認めてもらう方法があります。それが死後認知です。

死後認知の判決が確定すると、認知された子は出生時にさかのぼって法定相続人になります。すでに相続が始まっていたり、遺産分割協議が進んでいたりすれば、他の相続人にとっても大きな影響が生じます。

また、すでに遺産分割が済んでいる場合には、分割をやり直すのではなく、民法910条に基づく価額支払請求によって解決を図ることになります。

この記事では、死後認知の制度の概要から、認知が認められた場合の相続権・相続分・遺産分割への影響・価額支払請求の仕組み・相続人側の対応まで、弁護士がわかりやすく解説します。

この記事のポイント

  • 死後認知は、父親の死亡日から3年以内に提起する人事訴訟です。認容判決の確定により、出生時にさかのぼって法定相続人としての権利が発生します。
  • 認知された子は他の子と同じ法定相続分を有します。嫡出子・非嫡出子で相続分に差はありません。
  • すでに遺産分割が終わっている場合、既存の分割は無効にならず、民法910条の価額支払請求で調整します。

参考:民法 遺産の分割(906条~)

もくじ

この記事でわかること

  • 死後認知とは何か
  • 死後認知の訴えの期限・被告・管轄
  • 死後認知で重要になる証拠
  • 認知確定後の相続権と相続分
  • 遺産分割前に認知が確定した場合の扱い
  • 遺産分割後に認知が確定した場合の扱い
  • 民法910条の価額支払請求の仕組み
  • 相続税への影響
  • 死後認知を求められた相続人側の注意点
  • 弁護士に相談すべきタイミング
POINT死後認知には3年の提訴期限があり、証拠の確保にも時間がかかります。
父親の死亡後に認知を求めたい方、あるいは死後認知を求められた相続人の方は、早い段階で弁護士にご相談ください。

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死後認知とは

死後認知とは、父親が亡くなった後に、裁判手続きによって法律上の親子関係(父子関係)を成立させる制度です。法的には人事訴訟事件に該当します。

婚姻関係にない男女の間に生まれた子の場合、父子関係を法律上成立させるには認知が必要です。父親が生前に認知届を出していれば問題ありませんが、認知しないまま亡くなった場合には、子の側から裁判で認知を求めることになります。これが死後認知です。

認容判決が確定すると、出生時にさかのぼって父子関係が成立し、子は父親の法定相続人としての権利を取得します。

認知の種類

認知には、大きく分けて次の3つがあります。

種類 概要
任意認知 父親が自ら認知届を提出して認知する方法
強制認知(裁判認知) 父親が認知に応じない場合に、裁判で認知を求める方法
死後認知 父親の死亡後に、裁判で認知を求める方法

死後認知は父親本人がすでに亡くなっているため、通常の認知とは手続き上の違いがあります。具体的には、被告が検察官になる点、調停を経ずに直接訴訟を提起する点などが特徴です。

死後認知が問題になりやすいケース

死後認知は、たとえば次のような場面で問題になります。

  • 父親が「自分の子だ」と周囲に話していたが、認知届を出さないまま亡くなった
  • 父親が養育費を支払っていたが、法律上の認知はしていなかった
  • 父親の死亡後、相続手続きの中で「他にも子がいるのではないか」と判明した
  • すでに遺産分割が進行中、あるいは完了している状態で認知を求められた

認知が認められれば、相続人の範囲と相続分が変わります。単に「親子関係を確認する」という話にとどまらず、遺産分割や他の相続人の取り分に直結する問題です。

死後認知の訴えの手続き

死後認知の訴えには、通常の認知訴訟とは異なるルールがいくつかあります。

提訴期限は父の死亡日から3年

民法787条ただし書は、父の死亡日から3年を経過すると認知の訴えを提起できないと定めています。

この3年は法律上の期間制限であり、延長は認められません。相続の話し合いや親族間の調整に時間を取られているうちに期限が過ぎてしまうケースもあるため、死後認知を検討する場合はまず期限を確認してください。

被告は検察官

通常の認知の訴えでは父親が被告になりますが、死後認知では父親がすでに亡くなっているため、被告は検察官です(人事訴訟法42条1項)。

検察官は公益の代表者として被告の立場に立つだけであり、実質的に親子関係を争うわけではありません。実際に争うのは、利害関係を持つ他の相続人です。他の相続人は補助参加という形で訴訟に加わり、親子関係の有無を争うのが一般的です。

調停前置は不要

通常の家事事件では、訴訟の前にまず調停を申し立てる必要があります(調停前置主義)。しかし、死後認知の訴えは検察官を被告とするため、調停前置主義が適用されません。家庭裁判所(専属管轄)に直接訴訟を提起します。

死後認知で重要になる証拠

死後認知では、父親本人から事情を聞くことができないため、客観的な資料や周辺事情をもとに親子関係を立証していく必要があります。

DNA鑑定

死後認知において最も有力な証拠はDNA鑑定です。

ただし、父親本人が亡くなっている以上、父親から直接DNA資料を取得できない場合があります。その場合には、父親の親族(きょうだい、親など)とのDNA鑑定で間接的に親子関係を推定することになります。

もっとも、親族が鑑定に協力してくれるとは限りません。認知が認められれば自分たちの相続分が減るため、他の相続人が鑑定に消極的になることは珍しくありません。鑑定に応じてもらえない場合にどう対応するかも含め、事前に弁護士と方針を検討しておくことが重要です。

生前の交流を示す資料

DNA鑑定以外にも、親子関係を裏付ける事情として次のようなものが挙げられます。

  • 父親が子と継続的に面会していた記録
  • 養育費や生活費の振込記録
  • 父親と子が一緒に写っている写真
  • 父親からの手紙、メール、LINEのやり取り
  • 父親が周囲に「自分の子だ」と話していた事実
  • 学校行事や入学・卒業への関与

これらの事情は、単体で決め手にはならなくても、複数を積み重ねることで親子関係の立証につながります。

親族・関係者の証言

父親の親族、母親の親族、知人などの証言も証拠になり得ます。

ただし、証言は記憶に基づくものです。時間が経つほど記憶は薄れ、利害関係のある相続人であれば証言の信用性を争われることもあります。証言だけに頼らず、客観的な資料とあわせて整理しておくことが大切です。

POINT死後認知の提訴期限は父の死亡日から3年です。また、時間が経つほど証拠の確保が難しくなります。認知を求めたい場合は、できるだけ早く弁護士に相談してください。

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死後認知が認められた場合の効果

出生時にさかのぼって父子関係が成立する

認知の判決が確定すると、父子関係は出生時にさかのぼって成立します。死後認知は父親の死亡後に行われますが、法的な効果としては、子が生まれた時点から父親の子であったものとして扱われます。

その結果、父親が亡くなった時点ですでに子であったことになるため、相続権が発生します。

認知された子は法定相続人になる

死後認知が確定すると、認知された子は父親の法定相続人になります。父親に配偶者や他の子がいても、認知された子は他の子と同じ立場で相続に参加します。

他の相続人の取り分にも影響する

相続人が1人増えれば、当然、他の相続人の相続分は変わります。

たとえば、「配偶者と子2人」で遺産分割を進めていたところ、死後認知で子が1人増えると、子全体の取り分を3人で分けることになります。

このように、死後認知は認知を求める側だけでなく、他の相続人にとっても相続分に直結する問題です。

認知された子の相続分

嫡出子と非嫡出子の相続分は同じ

以前は非嫡出子の相続分が嫡出子の半分とされていた時期がありましたが、平成25年の最高裁決定(最大決平成25年9月4日)を受けて民法が改正され、現在は嫡出子と非嫡出子の相続分は同じです。

死後認知された子も、「婚外子だから相続分が少ない」ということにはなりません。

具体例で見る相続分の計算

たとえば、父親が亡くなり、相続人として妻と嫡出子2人がいるケースを考えます。その後、死後認知が確定し、子が1人加わったとします。

相続人 相続分
2分の1
嫡出子A 6分の1
嫡出子B 6分の1
死後認知された子C 6分の1

配偶者の相続分(2分の1)は変わりませんが、子全体の2分の1を3人で分けるため、嫡出子A・Bの取り分はそれぞれ4分の1から6分の1に減ります。

遺産分割前に認知が確定した場合

認知された子を含めて分割協議を行う

認知が確定した時点で、認知された子は相続人です。遺産分割協議は相続人全員で行わなければならないため、認知された子を含めて改めて協議する必要があります。

なお、認知確定前の段階では、子はまだ法律上の相続人ではないため、遺産分割手続きに参加できません。しかし、認知の訴えが係属している場合には、著しく不公平な結果をもたらすおそれがあるとして、事実上の調停中止や、家庭裁判所による遺産分割禁止の審判が行われることがあります。

認知訴訟係属中に遺産分割を成立させた場合

認知の訴えが係属している段階で遺産分割協議を成立させたとしても、その分割が無効になるわけではありません。認知が確定した場合には、民法910条の価額支払請求によって調整されます。

もっとも、著しく不公平な結果のおそれがある場合には、家庭裁判所が遺産分割禁止の審判を出すことがあり、その場合は分割手続き自体が一時停止されます。

相続人調査は念入りに

相続手続きでは、まず相続人の範囲を正確に確認する必要があります。被相続人の出生から死亡までの戸籍を取り寄せ、認知の有無を確認するのは基本ですが、それだけでは死後認知の訴えが提起されているかどうかはわかりません。

不動産の名義変更や預貯金の解約、相続税申告を進める前に、相続人の範囲に問題がないかを慎重に確認することが大切です。

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遺産分割後に認知が確定した場合

すでに遺産分割が終わった後に死後認知が確定した場合、既存の遺産分割は無効にはなりません。法的安定性を保つため、遺産分割のやり直しではなく、民法910条に基づく価額支払請求によって調整を図ります。

民法910条による価額支払請求

民法910条は、相続開始後に認知によって相続人となった者がいる場合で、他の共同相続人がすでに遺産の分割その他の処分をしていたときは、価額のみによる支払の請求権を認めています。

つまり、認知された子は、不動産や預貯金そのものを引き渡してもらうのではなく、自分の相続分に相当する金銭の支払いを求めることになります。

請求の相手方

価額支払請求の相手方は、認知された子の出現によって自己の相続分が減少する相続人に限られます。

典型的には、被相続人の子(嫡出子など)がこれに該当します。配偶者と子が共同相続人であるケースでは、認知された子が加わっても配偶者の法定相続分(2分の1)は変動しないため、配偶者は通常、価額支払請求の相手方になりません。

ただし、相続人が配偶者のみであるとして相続処理が進んでいたところ、後から死後認知された子が現れた場合には、配偶者の相続分自体が変動します。このようなケースでは、配偶者を相手方とする価額支払請求の可否・範囲を個別に検討する必要があります。

国庫や特別縁故者は共同相続人ではないため、910条の相手方にはなりません。

また、相手方が複数いる場合、支払義務は連帯債務ではなく分割債務です。各相続人は、自己の負担部分についてのみ支払義務を負います。

価額の算定方法

価額の算定については、最高裁判例がいくつかのルールを示しています。

論点 ルール 根拠
基礎財産 分割の対象とされた積極財産のみ。債務は控除しない 最判令和元年8月27日
評価の基準時 遺産分割時ではなく「価額の支払を請求した時」の時価 最判平成28年2月26日
特別受益・寄与分 生前贈与等の特別受益を含め、寄与分を控除したうえで、具体的相続分に基づいて算定

なお、価額支払請求は家庭裁判所の調停・審判ではなく、地方裁判所に対する訴訟事項です。相手方は、履行の請求を受けた時から履行遅滞に陥り、翌日から遅延損害金が発生します。

このように、価額支払請求の算定には専門的な判断が必要です。請求する側も、請求を受ける側も、早めに弁護士に相談して見通しを立てることが重要です。

POINTすでに遺産分割が終わっている場合でも、死後認知が確定すれば民法910条の価額支払請求が問題になります。請求額の算定や相手方の特定には専門的な検討が必要ですので、早めに弁護士へご相談ください。

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死後認知と遺留分

死後認知によって父親の子と認められた以上、その子は遺留分権利者です。

父親が「すべての財産を配偶者に相続させる」といった遺言を残していた場合、認知された子は遺産を取得できないことになりますが、遺留分侵害額請求によって一定の金銭を請求できる可能性があります。

もっとも、遺留分の金額は、相続人の構成、遺言の内容、生前贈与の有無、相続財産の評価などによって変わります。また、遺留分侵害額請求には期間制限があるため、権利行使を検討する場合には早めの対応が必要です。

死後認知と相続税

死後認知は、相続税にも影響します。

相続人の数が変わる

相続税の基礎控除額は「3,000万円+600万円×法定相続人の数」で計算されます。死後認知で法定相続人が増えれば、基礎控除額が変わります。また、生命保険金や死亡退職金の非課税枠(500万円×法定相続人の数)にも影響します。

更正の請求は4か月以内

すでに相続税申告を済ませた後に死後認知が確定した場合、死後認知の確定を知った日の翌日から4か月以内に相続税の更正の請求を行うことができます。

2割加算の対象外

死後認知された子は実子(一親等の血族)として扱われるため、相続税の2割加算の対象にはなりません。また、要件を満たせば小規模宅地等の特例や特例贈与財産用の税率の適用も可能です。

相続税の具体的な処理は税理士の専門領域ですので、弁護士と税理士が連携して対応することが望ましいです。

死後認知を求められた相続人側の注意点

死後認知は、認知を求める側だけの問題ではありません。ある日突然、認知の訴えが提起されたという連絡を受ける相続人側にとっても、相続分や遺産分割に直結する問題です。

訴えの内容と証拠を確認する

まずは訴状の内容を確認し、相手方がどのような事実を主張し、どのような証拠を提出しているかを把握してください。

死後認知の訴えでは被告は検察官ですが、相続分が減少する相続人は補助参加によって訴訟に加わり、実質的に親子関係を争うことになります。感情的に反発したくなる場面でも、法的な見通しを踏まえて対応方針を決めることが重要です。

認知訴訟係属中の遺産分割

認知の訴えが係属している段階で遺産分割協議を成立させても、それだけで分割が無効になるわけではありません。認知が確定すれば、認知された子は民法910条の価額支払請求で金銭的な調整を受けることになります。

ただし、認知確定後に価額支払請求を受ける見込みがある以上、分割内容によっては相続人に追加の資金負担が生じます。分割を進めるかどうか、また進める場合にどのような内容にするかは、価額支払請求の見通しも踏まえて検討しておくのが実務的です。

相続財産の処分に注意する

遺産分割後に認知が確定した場合、価額支払請求を受ける可能性があります。不動産の売却や預貯金の分配を進める場合には、処分状況を記録し、財産の評価や分配内容を整理しておくことが大切です。

特に、価額の算定基準時は「価額の支払を請求した時」とされているため、売却済みの不動産であっても請求時点の時価が基準になる点に注意が必要です。

弁護士に相談すべきケース

死後認知は、親子関係の立証、提訴期限の管理、相続分の計算、遺産分割への影響、価額支払請求の算定と、多くの論点が絡み合います。

次のような場合には、早めに弁護士に相談してください。

認知を求める側

  • 父親が亡くなってから時間が経ち、3年の期限が迫っている
  • DNA鑑定に使える資料があるかわからない
  • どのような証拠を集めればよいかわからない
  • 他の相続人が認知に反対している
  • 認知後の相続分や請求額の見通しを知りたい
  • すでに遺産分割が終わっている

相続人側

  • 死後認知の訴えを提起された
  • 補助参加すべきかどうか迷っている
  • DNA鑑定に応じるべきか判断がつかない
  • 遺産分割協議を進めてよいのかわからない
  • 価額支払請求を受ける可能性がある
  • 相続財産に不動産や事業用資産が含まれている

認知を求める側も、求められた側も、対応が遅れるほど選択肢が狭まります。特に提訴期限や証拠確保の問題は、時間が経つほど不利になりやすいため、早い段階での相談をおすすめします。

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よくある質問

死後認知は父の死亡後いつまでできますか?

父親の死亡日から3年以内に認知の訴えを提起する必要があります(民法787条ただし書)。この期間は延長されません。

死後認知が認められると相続人になりますか?

はい。認知の判決が確定すれば、出生時にさかのぼって法律上の親子関係が成立し、父親の法定相続人になります。すでに遺産分割が終わっている場合でも、民法910条の価額支払請求によって相続分に相当する金銭を求めることができます。

死後認知された子の相続分は、嫡出子より少ないですか?

いいえ。現在は嫡出子と非嫡出子の法定相続分は同じです。婚外子であることを理由に相続分が少なくなることはありません。

すでに遺産分割が終わっている場合、やり直しになりますか?

遺産分割のやり直しにはなりません。既存の分割は有効なまま維持され、認知された子は民法910条に基づき、相続分に相当する価額の支払いを他の相続人(相続分が減少する者に限る)に請求します。

DNA鑑定がないと死後認知は認められませんか?

DNA鑑定は有力な証拠ですが、それが唯一の証拠ではありません。父親が亡くなっていてDNA鑑定が難しい場合でも、生前の交流状況、養育費の支払い記録、写真、手紙やメッセージ、親族の証言などを総合的に検討して判断されます。

死後認知された子にも遺留分はありますか?

あります。認知が確定すれば法律上の子ですから、遺留分権利者に該当します。父親が遺言で全財産を他の相続人に相続させていた場合でも、遺留分侵害額請求を行える可能性があります。ただし、請求には期間制限があるため注意が必要です。

価額支払請求はどの裁判所で行いますか?

価額支払請求は家庭裁判所ではなく、地方裁判所への訴訟として行います。家庭裁判所の調停や審判の対象ではありません。

死後認知は相続税にどう影響しますか?

法定相続人の数が変わるため、基礎控除額や生命保険金等の非課税枠に影響します。すでに相続税申告済みの場合は、認知の確定を知った日の翌日から4か月以内に更正の請求が可能です。なお、死後認知された子は実子(一親等の血族)として扱われるため、相続税の2割加算の対象にはなりません。

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死後認知・相続問題でお困りの方へ

死後認知が関係する相続では、認知の可否だけでなく、相続人の範囲、法定相続分、遺産分割への影響、民法910条の価額支払請求、相続税の修正など、多くの問題を整理して対応する必要があります。

父親の死亡後に認知を求めたい方、死後認知を求められた相続人の方、すでに遺産分割が済んでいる方は、早めに弁護士へご相談ください。

まとめ

死後認知とは、父親の死亡後に裁判で法律上の親子関係を成立させる手続きです。提訴期限は父の死亡日から3年で、被告は検察官、管轄は家庭裁判所(専属管轄)です。

認知の判決が確定すれば、子は出生時にさかのぼって法定相続人となり、他の子と同じ相続分を有します。遺産分割がまだ終わっていなければ、認知された子を含めて改めて協議を行う必要があります。

すでに遺産分割が終わっている場合、既存の分割は無効になりません。認知された子は民法910条に基づき、相続分に相当する価額の支払いを、相続分が減少する他の相続人に対して請求します。価額の算定は、積極財産のみを基礎とし、評価基準時は「請求した時」の時価です。

死後認知の問題は、提訴期限の管理、証拠の確保、相続分の計算、価額支払請求の算定、相続税への対応など、検討すべき事項が多岐にわたります。認知を求める側も、求められた相続人側も、早い段階で弁護士に相談し、全体像を把握したうえで対応を進めてください。

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